ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

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Presents/角田光代

2008.03.09

2005年






読書系ブログでもよくお薦めされている「Presents」
やっと借りて読む事ができた。

人が、この本では女性がかな?一生を通して贈られるプレゼントを
テーマに書かれた12篇の短編集でした。
中身はどんな物が詰まってるの?とワクワクしてしまうような、とても素敵な装丁です。
一篇一篇は、とっても短い作品なんだけど、どれもたまらなく胸にせまる
ものがあります。
幸せな気持ちになったり、子供に戻って泣きたくなったり。

形のあるプレゼント、まごころのプレゼント、形は消えても無くても
ずっと残る想い出としてのプレゼント等。
あー、こんなにも色々なものを贈られて生きているのだな、と思った。

「初キス」と「うに煎餅」は普通だったけど、他の10作品全て良かった。
「ランドセル」はめちゃくちゃツボでした。幼い頃と大人になっての
物の見え方の違いを切なく描くのがうまいなー、と思った。

「合い鍵」が広末涼子、玉山鉄二。「うに煎餅」が戸田恵梨香で既に映画化。

 

薄闇シルエット/角田光代

2008.02.24

2006年






角田さんの本は「対岸の彼女」に続きまだ2冊目。
幸か不幸か「対岸の彼女」と近いテーマだったような…。
女の友情、仕事、既婚未婚、子供、夫…。

私は登場人物の誰にも感情移入出来なかったし、したくもなかった。
正直に言うと少し気味悪かったくらいだ。

プライドが高いんだか何だか分からない主人公37歳未婚。
何も欲しくない、と一人綺麗な立ち姿で生きようとしているかに見えるけど
その実は、友達の成功や結婚を喜んであげられなかったり。
何も欲しくないどころか、全てを自分の手の届くに置いておきたい
とんでもない自己中心的人物としか思えなかった。
いや、そうゆう戦闘心は生きていく上で少しはあったほうがいいと思う。
私は、それが全然無くて要するに単に最初っから戦ってもいなくて
あらゆる面で上昇志向が無いのだ。
この主人公より更に性質悪いんだよ、と突きつけられた気分。

でも、37歳だよ。いや、人の性格なんてなかなか変わらないかもだけど。
この本は副題付きの7章仕立てで出来ているのだけど
ラストの7章目になってもまだ主人公は友人に無言の“褒めて褒めてー”
“羨ましいって言って”攻撃をしかけていて正直叫びそうになった。
もう、やめてくれ!いい加減にしてくれ!と。

私の友人は、サバけているし美人だし自分に超自信持ってて
自分は運がいいと悪気もなく言いのけちゃうような奴だから
ある意味、競争するだけ最初から無駄だと分かっているので
楽っちゃ楽なんだな。
妬む隙間などなく彼女が好きだし、彼女のような人生だったら
どんなに良かったかとよく思うのだ。


作中に何度も出てくる母親の記憶も読んでいて痛かった。
お菓子も洋服もあらゆる小物まで手作りした物を子供に
持たせたがった母親。
どちらも自分の気持ばかり押し付けず歩み寄って理解して
ほしいと切に思わねば。
妹ナエとはまた違うけど、私も母に対する思いは相当ひねくれたまま終わった
から、何かの拍子でブワッと想い出が溢れてくるのにはホトホト困る。


書かれている内容以上に重さを感じてしまってダメージを
受けていると感じているのに、読む手を止める事のできない、
そんな物語だった。

 

対岸の彼女/角田光代

2008.01.27



第132回直木賞受賞作品。

角田光代さん、とうとう読んでみました。初めての作家さんです。
初めてだと、どうゆう作風なのか分からないし角田さんのように
著作が多いとどの本から読むのがいいのか?とか変な所で
悩むのです。まー、楽しい悩みなんですけど。

ええとですね、この本欲しいなと思いました。
泣きたい訳でもないのにダラダラ涙が出てきて
本の4分の3あたりで一旦読むのやめて気持ち落ち着けた位です。

小夜子、葵、ナナコ。
私はあえて当てはめるなら葵80%ナナコ20%って所かな。
中学高校とイジメはなかったけど、女は群れを作りたがるってのは
やっぱり何処でも一緒みたいだ。
私は一人でいいから仲の良い子がいればいい、とだけ思っていた。
独占欲が強いのだろうと思う。
ナナコの何事にもくじけないかのような自分を持っている人特有の強さは
とても羨ましい。
だけど、その強さを育てたものが暗く淋しい出来事だったとしたら
それは何て悲しい事だろうと思う。他人はその暗さまでは見ない。

現在の時を綴る小夜子と葵のストーリー。
過去の時を綴る葵とナナコのストーリー。
これが順繰りで構成されているのだけど、現在の34歳になった葵と
高校生の葵が同一人物とは思えない奇妙さがページを捲る手を止めない。
そして、葵とナナコのストーリー。私は、この高校生の頃の二人の
生きやすい場所を探すかのような、お互いの胸にひそむどうしようも
ない悲哀の感じをどうにか見守りたいと思ったのだ。
葵の父親が作ってくれたあの遅れたクリスマスプレゼント。
めちゃくちゃ胸に響きます。

どんなに仲が良くても全てが全て共感できる訳など無い。
立ち入る事の出来ない孤独な場所を持ちながらも
大人になっても出会い、歩みよっていけるような友情が私も欲しい。
そして、ナナコはきっと何処かで笑って生きているのだと私も信じたい。

 

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