ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

スポンサーサイト

--.--.--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ: スポンサー広告

 

明日の記憶/荻原浩

2007.12.01


第18回山本周五郎賞

若年性アルツハイマーに罹ってしまった49歳のお話。
映画は未見ですが、主人公に渡辺謙、その妻に樋口可南子がピッタリだと
思いながら読んでいました。
つらいつらい本でした。こんな思いを味わうために本って読むかな?って思う位に。
フィクションではあるけど実際に誰にでも起こりうる話であり、今現在もこの病気と
戦っている方、ご家族がいるでしょうから…。
うちも祖母がアルツハイマーも患っていたので人事ではなく少しは分かりはするのだけど
やはり、年齢が…。
仕事も現役で頑張っていて子供もこれから結婚し孫も産まれてくるだろう、と言う時に
なぜ自分が?と思わずにはいられなかった事だろう。
何より怖いのは自分で自分が失われていくのが分かる所だ。
それでもまだ大丈夫だ、とスーツやコートのポケットに忍ばせたメモが膨らんでいる様、
アルツハイマーに効くと知ると藁にでもすがるようにドッサリと買ってきて食卓に出す
玄米やお茶のたぐい、妻の想い。

忘れていく毎日を自分を記録しようと始めた備忘録。読み手にも分かるその主人公の
失われていく過程。
これは、「アルジャーノンに花束を」や東野圭吾「変身」の手法で描かれているが
怖さが違う。リアルさがあるからだ。

物語の前半でもうすでに最悪のシナリオが私の頭の中で作られており、その他にも
物事を忘れてしまう主人公につけこむような人の悪意もあり本当に読んでいて
苦しいものだった。
ラストに向けて現実なのかどうなのか桃源郷のような話になっていき、優しく美しい感じで
最後は締めくくられたものの、これからが家族を含めて戦いの日々となる事だろうを
思うと何ともいえないフェイドアウト感を感じた。

近いうちに映画も見てみよう。
スポンサーサイト

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。