ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

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2007年に見た映画

2007.12.31

やっぱ邦画が多かったな。
うちは未だにTVが見れないので映画はレンタル。
ちなみに旧作落ちを待って借りる位なので、新らし目の作品は見れません><
思い出せる範囲で良かった作品に◎つけてみました。

■2007年に見た映画■
1月
好きだ、
コラテラル◎
県庁の星
イン・ザ・プール
タイヨウのうた◎
ヴァージン・スーサイズ
花とアリス
バニラ・スカイ
TAKESIS'
FRIED DRAGON FISH

2月
マイアミ・バイス
ヴァイブレータ◎
日本沈没
こぼれる月

3月
ゆれる
tokyo.sora
Helpless
アメリカン・ヒストリーX◎
アンジェラ ANGEL-A

4月
フラガール

5月
虹の女神
座頭市
打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?
佐賀のがばいばあちゃん

6月
深呼吸の必要◎

7月
リリィ・シュシュのすべて(再レンタル)◎
間宮兄弟
いぬのえいが
アイズ・ワイド・シャット

9月
変身
宿命(ドラマW枠だけどレンタルしたって事で)

10月
天国と地獄(黒澤明)
さくらん
アンフェア the movie◎
幸福な食卓
SAYURI◎
サッド・ヴァケイション
モンスター◎
地下鉄に乗って
北の零年

11月
ただ、君を愛してる
アカルイミライ◎
ターミナル

12月
青い車
クロスファイア
OUT
ガタカ◎
ファンダンゴ◎
明日の記憶

その他ブログに書いてないけど見た作品
SAW3
バタフライ・エフェクト
Dolls
僕の彼女を紹介します
デスノート the Last name
メゾン・ド・ヒミコ
手紙◎
トニー滝谷◎
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カテゴリ: [映画]邦画

 

2007年読了本

2007.12.31

2007年最後の読書は「海の仙人」でしめとなりました。
2006年も少しは読んでたみたいだけど、今年は夏辺りから
本当読書熱が復活して精神的にも随分と穏やかに過ごせたように思います。
体のほうも数値的に依然予備軍であるには変わらないけど
病院にかかる程キツイ事はなく過ごせたのが一番助かった。

特に、この本に巡りあえて良かったと思えた作品は、
邂逅の森/熊谷達也
袋小路の男/絲山秋子

作家さんでは沢山の初読み作家がいたけど、瀬尾まいこ橋本紡を知った事に感謝。

また読めなくなる日がくるまで2008年も読書ライフを楽しみたいな。

■2007年読了本■
5月
霧のなかの子/トリイ・ヘイデン
赤い長靴/江國 香織

6月
海のふた/よしもとばなな

7月
天国はまだ遠く/瀬尾まいこ

8月
アッシュベイビー/金原ひとみ
グロテスク/桐野夏生
あふれた愛/天童荒太
きよしこ/重松清
片想い/東野圭吾

9月
幸福な食卓/瀬尾まいこ
クライマーズ・ハイ/横山秀夫
独白するユニバーサル横メルカトル/平山夢明
蹴りたい背中/綿矢りさ
宿命/東野圭吾
悪童日記/アゴタ・クリストフ
強運の持ち主/瀬尾まいこ
卵の緒/瀬尾まいこ
変身/東野圭吾
図書館の神様/瀬尾まいこ
放課後/東野圭吾

10月
流れ星が消えないうちに/橋本紡
ビタミンF/重松清
優しい音楽/瀬尾まいこ
魔球/東野圭吾
八月の路上に捨てる/伊藤たかみ
白の月/谷村志穂
探偵ガリレオ/東野圭吾
ぶらんこ乗り/いしいしんじ
ひかりをすくう/橋本紡

11月
重力ピエロ/伊坂幸太郎
ぜつぼう/本谷有希子
逃亡くそたわけ/絲山秋子
見えない誰かと/瀬尾まいこ
猫泥棒と木曜日のキッチン/橋本紡
雪沼とその周辺/堀江敏幸
予知夢/東野圭吾
分身/東野圭吾
空色ヒッチハイカー/橋本紡
長い長い殺人/宮部みゆき
エスケイプ/アブセント/絲山秋子
また会う日まで/柴崎友香
少女には向かない職業/桜庭一樹
ラベルのない缶詰をめぐる冒険/アレックス・シアラー
孤虫症/真梨幸子
容疑者Xの献身/東野圭吾
ひとかげ/よしもとばなな
袋小路の男/絲山秋子
クロスファイア/宮部みゆき
フルタイムライフ/柴崎友香

12月
明日の記憶/荻原浩
エバーグリーン/豊島ミホ
沖で待つ/絲山秋子
さまよう刃/東野圭吾
【新釈】走れメロス/森見登美彦
赤朽葉家の伝説/桜庭一樹
陽の子雨の子/豊島ミホ
邂逅の森/熊谷達也
温室デイズ/瀬尾まいこ
夏と花火と私の死体/乙一
名もなき毒/宮部みゆき
風味絶佳/山田詠美
夢を与える/綿谷りさ
エイジ/重松清
悪意/東野圭吾
デッドエンドの思い出/よしもとばなな
パレード/吉田修一
ありがとう、さようなら/瀬尾まいこ
DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件/西尾維新×大場つぐみ・小畑健
リアル鬼ごっこ/山田悠介
海の仙人/絲山秋子

 

海の仙人/絲山秋子

2007.12.31



感動、ではないんだけど、心にストンと入ってきて胸のうちでもがいてしまうような作品。
ファンタジーがいるのなら ありがとうと言うだろう。


宝くじで3億円を手にし脱サラして敦賀の海辺で一人暮らす男と、
彼を愛している二人の女、…とファンタジーと言う神様のお話。

登場人物それぞれの人間性の良さをきちんと感じます。

ただ、仙人のように自ら孤独を選んで生きている彼の描写は
他人との微妙な距離の取り方や、保守的な所、でも何処か甘えを感じさせる
点もあって 実際にこんな人いたらすごい面倒そうだわと思え、
彼に好意を抱いている二人の女までも斜めに見てしまいそうになったのは
良くなかった。


と言うか、実際に“残りの人生、仙人のように生きる”と言って
現実にそうしている知人がいるもので…。
その言葉を聞いた時は、どっから仙人なんて言葉を持ってくるんだ?と
思ってたんだけどこの作品を読んで何とも言えなくなったんだよね。


154頁しかないこの作品。
とても不思議な読書の時間となった。
絲山作品。手離しで好きな作品は「袋小路の男」だけだったけど
この「海の仙人」もとても好きな作品です。

 

リアル鬼ごっこ/山田悠介

2007.12.29



ついカッとなって借りてしまった。今は反省している。




丁度、今日の返却本の棚にあって…、怖いもの見たさです><
でも、もしかしたら私にはヒットだったりして?とか思いつつ
ネタで借りてみました。
現在アマゾンのレビューは600超えてます。
本自体よりアマゾンのレビューのほうが面白いって話もチラホラ。
パッと見は褒めてるんだけど実は縦読みだったりとか楽しいです。
来年2月には映画も公開されるようで、実写ではまさかおかしな
会話はしないだろうし映像的にはバトル・ロワイヤル並にショッキング
になりそうなのでどう化けるか…。

んー。多くの人が楽しい位にけなしまくってるけど
私的には、そんなケチョンケチョンにする程でもなかった。
すごい暇なら読んでもいいのでは?くらいには言える…言えないか。
人に薦めないのは確かですな。
しかし、どうしてこんな状態で出版されたんだろう?
せめて小説としておかしくない日本語に誰かが直すとか指摘するとか
してあげたら良かったろうに。
それとも、ネタになる部分も含めて売っていこう!とかだったのかな。
どうゆう力が働いてベストセラーになったのかが興味あり。

 

DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件/西尾維新×大場つぐみ・小畑健

2007.12.28



デスノートは結構はまってた。
もともと漫画は読まないほうなんだけど
ジャンプで人気のあるらしいデスノートの映画化にあたり
藤原竜也が出るってので俄然興味を持ったのだ。

原作の漫画はすごい面白かった。当時本気でLが可愛くて仕方なかったし><
藤原竜也見る為のお勉強のつもりが、逆に漫画のLが断然良くて
映画見に行って“松ケン全然Lっぽくないじゃん!”とかプリプリしていた。

西尾維新の作品は戯言シリーズの「クビ~」3作品だけ読了済。
よくお邪魔する読書系ブログで西尾維新のレビューがあって
タイトルにすごく興味を持ったのだ。
ちなみに、何故か地元図書館には西尾維新作品がパーフェクトに置いてある。
かなり謎。(勿論他のラノベは置いてない。桜庭一樹とか橋本紡置いてほしい)


さてさて、そんな状況で読んだこの作品。
私は面白かったー。
発刊から一年半近くの時をおいて読んだからってのもあるだろうけど。
原作との違いを感じつつも、さほど拒否反応無く読めちゃったと思う。

まー、まず最初に感じたのが南空ナオミの描かれ方への違和感。
ライトノベル作家ならではの表現も少々見られ原作のデスノートとの違いを
余計に感じた。
でも、西尾作品読んでる身だったのでこれもアリかと思ったし
読了済みの西尾作品よりずっと読みやすかった。
全然疑う事なくフンフン読んでたのでラストはマジでびっくりしたし。

Lの伝説って程、Lは出番少ないんだけどワイミーズハウスの面々の
Lに対する憧憬の深さ感じた。

 

明日の記憶

2007.12.27



主演の渡辺謙自らが原作者の荻原浩に連絡を取り映画化されたという作品。
原作読了済み
一番驚いたのは監督が堤幸彦だったって事。
どうもこれもまた渡辺謙のご指名のよう?

一言で言うと原作に忠実です。
ストーリ展開を知っていても沢山泣いたし辛かった。
妻を演じる樋口可南子さん。久しぶりに動くお姿を見たけど本当美しい人だ。
んー、感想は原作読んだ時のままかな。
白血病と戦ってきた渡辺謙のこの映画に対する気迫は感じた。

個人的に、は?と思った点は
冒頭の嘘っぽい空の色と(原作ではラストがあの色味だった筈)
あまりにも豪華なキャスト陣にゲンナリした位です。
有頂天ホテルじゃないんだから…、と本気で思いました。

丁寧に人間を描きつつ堤幸彦らしいゾワリとするような映像もあった。
カテゴリ: [映画]邦画

 

ありがとう、さようなら/瀬尾まいこ

2007.12.27



エッセイ集。
受け持ちのクラスの可愛い子達、生徒会や様々な行事でのエピーソード。

最後に読んだ瀬尾さんの小説が「温室デイズ」だった事もあって
あー、何て良い子達なんだろう。何て大変でかけがえのない生徒達なんだろう。と
思わずにはいられなかった。
良い職場、同僚、生徒、保護者に囲まれているように思えたりするけど
実際は本当に大変なのだろうと思う。
何度も教師を辞めようと思ったと書かれているそのエピソードはない。
実際に現教職であり、さすがに書けない事だとは思うけど、
それでもいつでも一生懸命に初心を忘れずに生徒と向き合っているように
思える瀬尾さんの姿が目に浮かびます。

どんなに素晴らしい生徒達との毎日があっても、卒業で彼ら彼女らは
巣立っていくのだ。
そしてまた一から始まる新しいクラス。
卒業式の後、クラスの皆があの歌を歌ってくれるエピソードは
想像しただけで涙が出た。
ありがとう、さようならを何度かの春が来る度に感じるその空間、時間は
何て素敵なのだろうと思った。

 

パレード/吉田修一

2007.12.26



第15回山本周五郎受賞作品。

2LDKのマンションで共同生活を送る男女若者5人の奇妙な共同生活。
5人がそれぞれ主人公となる5章仕立て。
物語の時間軸は進んでいく。

本当に少しの縁で共同生活をするに至った風なのに、
特に誰もおかしな事にならずに不思議なバランスで生活しているのだ。
個々のキャラクターが魅力的で何だか楽しい気分で読み進めた。

が、少しずつそれぞれの抱える闇が見えたりする。
でも、それは大袈裟なものではなくて生きてたら色々ある、そんな事と思う。
この話はタイトルもパレードってな位だから、このまま最後まで
浮かれたように続いていくんだろうな…、と思っていたら
ラストの章で展開が変わった。
伏線はいくつもあったのに…。
衝撃、その後ドンヨリとした気持ちのラストとなった。

 

デッドエンドの思い出/よしもとばなな

2007.12.25



よしもとばななが妊娠中に書いた本であり
さらに著者自らが、表題作のデッドエンドの思い出を
自分の作品の中で一番好き、とあとがきで語っている。

5篇の短編集。
私はよしもとばななの書く本が好きだ。
これはもうどうしようもなく変えられない事実みたいなもので
それでも、あまりに精神世界の話にいっちゃってて
よく分からないものや、他の読者の方と同じように良かったと思えない
作品もある。それでも、やっぱり好き。

これだけ前置きを書いたって事は、要するにダメだった、のだ。
今の私にとって、そこまで好きな作品とはならなかった。

著者が自分で好きだと書いちゃう程、思いいれのあるだろう
デッドエンドの思い出は2回読んだ。
2回目は、丁寧に、端っこに映る映像までも思い浮かべるように。
彼女の気持ちになるように。
でもダメだった。残念。

どの短編も好きです。ただ、わー今までのよしもとばななの作品より
断然イイ!ってのじゃないだけ。
切なくて、過去の自分を抱きしめてあげていくようなストーリー達に
良い時間を貰いました。

「幽霊の家」と「あったかくなんかない」が特にお気に入り。

 

悪意/東野圭吾

2007.12.24



登場人物による手記、記録~と言った形で展開されるストーリー。
まず、その形式が面白い。
特に、犯人からは手記と言う形でしか事件の背景が読み取れないのだ。
ミステリーものを“謎を解いてやる!”などとは微塵も思わずに
読んでいる私は何度も何度もドンデン返しを食らう。

記録がすべて事実とは限らない、のだ。
確かにそうだ。もうちょっと斜めに読むか…と思う。
そう分かって読んでいても何かがずっと引っかかっている。
どうしてこの被害者を純粋に被害者として見られないのだろう、と。
それがラストで分かる。その時の気分は、まるで心の霧が晴れたようだった。
タイトルである悪意を感じさせられるシーンより、私の深層に最初から
引っかかっていたその文章の謎がやっと解けたのだ。
やられた><と思った。

しかし、犯人の執念がすごすぎるな。面白かった。

 

エイジ/重松清

2007.12.23


第12回山本周五郎賞受賞。
エイジ、14歳。大人から見たら難しいお年頃の少年。
中学生の男の子ってこんなに色々考えて悩んでるものなのかなって位に
描写が細かい。
自分の住む町で立て続けに起こっている通り魔事件の犯人が
実はクラスメートの男の子だった。
そこから、キレてしまった彼とキレずにいる自分の違いを思うお話。
私はエイジには全然、感情移入できなかったので、いつエイジが何か事件を
起こしてしまうのではないか?とハラハラ読んでいた。
好きだったのはツカちゃん。悪ガキでお調子者なんだけど根が優しいのが分かる。
ただ、通り魔が妊婦を襲って流産させてしまったクダリの冗談にはドンビキしたが。

私は、少年の犯罪に対して法律は甘すぎると思っている性質なので(更生するとは思えない)
この本自体が読んでて最初から最後まであまり良い気分のものとはならなかった。
膝の故障で大好きなバスケが出来ない苛立ちやその本心をバスケの親友に
素直にいえない感じや、好きな女の子を見る視線なんかを書いている部分が良かったので
何とか読了。

 

夢を与える/綿谷りさ

2007.12.21



綿矢さんの本はこれが2冊目。
「蹴りたい背中」と比べると随分と読ませる作家さんという感じになってる事に驚いた。
違った見方をすると個性が見えなくなったと言えるかも、とか思った。
それでもこれだけの長編が書けるんだなー、と感心もしてみたり。

チャイルドモデルから芸能界で人気者になり、その後転落…なストーリー。
一人の生真面目な女の子のその恐ろしく起伏にとんだ人生
芸能界と言う特異な場所で生きているからこそのお話だろうけど、それでも
一女性として彼女の落ちていく様は読んでいて負の気持ちでいっぱいになり
結局、いつでも性が絡んでくるよな、と疲れた気持ちになった。(性じゃなければ心の病か)

不思議と心に残る表題とは裏腹に、展開は希望的なものなど一つもなく
しかしもうこれ以上いいよ、と思っている私の心を読んだかのようにプツリと終わった。
「蹴りたい背中」より好きな作品となった。
どんな夜だって越せる、生きてさえいりゃいいんだから。
しかし明けない夜はなくても、越せない夜はあるのではないだろうか。(258P)

 

ファンダンゴ

2007.12.20

橋本紡『空色ヒッチハイカー』で初めて目にしたこの映画のタイトル。

まだ二人が幼かった時、ファンダンゴごっこをして遊び、喧嘩をしても 劇中のセリフを言い合い仲直りもした。
そんな思い出の深い映画。
好きな作家が著作にまで使ってきちゃう映画って!
めちゃくちゃ興味あったんですね。
ツタヤで見つけられず、半分諦めてたんだけど古くてマイナーな映画の
ラインナップが神すぎる我が地元レンタル店にて発見!

レンタルビデオはカットシーンありだったらしい><

さて、「ファンダンゴ」
もう、橋本紡さん、こんな良い映画を教えてくれてありがとーーー!な気持ちです。
ちなみに「あずみ」の監督のベスト1映画でもあるようです。

主演のケビン・コスナーが若い。びっくり。かっこ良い。
地面をなめるように映してる映像とか、もう人間の足、走ってる姿までもが
何であんなにかっこ良く映るんだろーって感じです。

ベトナム戦争の影を感じつつ、ストーリーはファンダンゴ(馬鹿騒ぎの意味もある)そのままに自由でいられる今、この一瞬一瞬をテンション高く、シュールにクールに映します。

本当に良い映画だと思う。
勿論マイベスト入りです。
カテゴリ: [映画]海外

 

風味絶佳/山田詠美

2007.12.18



6篇からなる短編集。
表題作の風味絶佳は沢尻エリカ、柳楽優弥で映画化。私は未見ですが。

山田詠美ほど読まず嫌いをおこさせる女性作家はいないのではないか、と思う。
私はというと、実は高校生の頃から彼女の作品を読みあさってきました。
年齢を重ねるごとに、実際に恋愛が濃いものになるにつれ段々と
彼女の作品を読むのがイヤになってきて、今後一切手に取る事もないだろう、と
さえ思っていたのです。

が、本当に久しぶりに読んだエイミーの作品。
良かったです。
文章もマイルドになっているし、それでいて流れるような表現が美しく
読点の多めな独特な文章が良い味を出していました。

6篇、どの作品も色々な味があり、存分に堪能させてもらった。
愛=セックスみたいな初期のイメージとは違い、彼女の男性を見る視点が
何となく分かりそれがまた良いのです。

あとがきで語られるエイミーのある日の風景、良いです。やられました。

 

名もなき毒/宮部みゆき

2007.12.17



「誰か」(未読です)と関連ある作品らしいと理解した上で読んだ。


500頁弱の作品。
宮部作品によく見られる多方面からの視点的な作風ではないので
読みやすかった。
登場人物に特に感情移入出来るキャラがいなかったのが残念。
しかし、読ませると思う。


毒。
タイトルの使われ方が良かったです。
ちょっと痺れました。


感情移入できないのを狙ったのでは?と思えるような原田いずみのキャラは
トリイ・へイデンの著作では普通に見られるような困難を抱えたキャラで
ストーリー中盤の、原田いずみが兄の結婚式でぶちまけた話の辺りは
私的にとても興奮した。
宮部作品でこうゆうキャラって使われてるのか、と驚く程の凄まじく理解しか
ねるキャラだと思う。
私は、“生まれもっての嘘つき”が成り立つ筈はないと思っているので
両親に隠さねばならぬような過去がないのであれば、彼女がぶちまけた
告白は真実なのだろう、ノンフィクションではあるけど何て気持ちの悪く
辛い話なのだろう、と思ったりもした。
そこまで考えていた私にとっては、その後の原田いずみは何なのよ?と
疑問が残り、ラストも何だかグズグズ伸ばしてしまった感がある。
また次回関連作品が作れそうなラストだな、と。

原田いずみの抱えている底知れない毒や、
もしかしたら理解不能な彼女より実はもっと不気味な存在だった
犯人の抱えていた毒、吐き出そうにも吐き出せず積もり積もっていった
ものの重さを知りたくはないと思いながら、かいま見てしまった読後感が残った。

 

夏と花火と私の死体/乙一

2007.12.15


乙一作品、評価高いなー。
アマゾンのレビュー数100超えてるし…。

ちょっと期待して読んだけどそんなにすごいのかな?って印象。
確かにこの作品を16歳だかで書いたってのはスゴイと思うけど
そんなのは本を選ぶ基準にはならないと思うし。

表題作「夏と花火と~」は、オチというか誰が事件にかかわっているかが
あやしいキャラがいて分かってたし(しかもこのキャラの会話文が変)
普通にサラッと読める割には面白い、程度だったかな。

もう一つの収録作「優子」のほうが私的には不気味で面白かった。
こっちの作品はラストで一気に今まで語って無かったことを出してくる感じで
(一番最初に張られている伏線がそうゆう扱いされるとは思わんがな)
それは最後まで面白く読めると言うものでしょう。
カテゴリ: [著者あ行]乙一

 

温室デイズ/瀬尾まいこ

2007.12.15


瀬尾さん既刊の小説本ではこの温室デイズで読破となりました。
借りてみたものの他の予約本がきたので一旦返却してしまったりと
いった感じで偶然最後になった訳ですが…。

正直驚きました。
瀬尾さんならではの、あのちょっとユーモアを織り交ぜつつのジンワリとくる
優しさを何より楽しみに本を開いたのですが…。
今作のテーマはいじめだったのです。
装丁の可愛らしさ、温室と言った言葉からまさかいじめの描かれた本だとは
思ってもみなかったのです。
現役中学教師の瀬尾さんが描くいじめ。
リアルに感じてしまって頁をめくる手の重い作品となった。

 

邂逅の森/熊谷達也

2007.12.14


第17回山本周五郎賞と第131回直木賞のW受賞作品。

マタギのお話。
大正と言う時代、そしてマタギ、秋田の方言とハマれなさ加減満載で読み始めたのですが
素晴らしかったです。読んで良かった。

いつ頃だったか忘れてる位昔に、TVでマタギのドキュメンタリー番組みたいなのを
見た記憶があるのです。
熊の肝がとても貴重で高価な事や余す所なく消費される獲物としての熊の
映像を今でも何となく覚えているのが不思議です。

雪深い過酷な大自然の中での猟。
人間と獣達の命がけの戦いに生きるものの体温、鼓動、匂いさえも感じそうな
臨場感あふれる描写。
一人のマタギの青年の波乱に富んだ人生が時に切なく魅力的です。
彼をめぐる女性、性描写も良い意味でエグくエンターテイメント性も高い。
これぞ男の中の男!的な主人公の生き様に圧倒された。

あの横山秀夫 『クライマーズ・ハイ』 をおして山周賞受賞は読んでみて納得。
なかなかここまで出来の良い感動巨編には出会えない。
私にとっての邂逅の本となった。

 

ガタカ

2007.12.13


ずーっと見よう、見ようと思っていた作品。いつまで続くやら50円レンタル万歳。

これパッと見、SF作品なんだよね。
だから今日こそ借りるぞ!と思っていても、やっぱやめたーとかなってたのだ。

確かに近未来のお話。でも根底にあるのは人間の意志。
遺伝子さえもくつがえそうとする夢。それを実現させる為に影でする努力、
そんな彼にもう失ったはずの夢を託すもう一人の男。

映像が綺麗です。
イーサン演じるビンセントの宇宙を焦がれる想い。彼には操作されたものなのないのです。
生命力、とはまた違う、彼を動かしてやまない力に驚きながらも見ていた。
かたや夢を諦めてただ漠然と生きているジュード・ロウの演技も良いです。
ラストは声をあげてしまった。
カテゴリ: [映画]海外

 

陽の子雨の子/豊島ミホ

2007.12.12


登場人物の誰に想いを入れるかで随分と気持ちの変わる本だったと思う。

ある時、自分の限界に気付いた、と言うか特別な自分にはなれないと気付いた
雪枝24歳が、同じように鬱屈とした目を持ってる若い男を誘い入れ、
自分よりも下に置き、精神を保とうとしてるようなストーリー。
すごい端折り方をして書いたけど、まーそうだと思う。
豊島さんの書き方が綺麗で爽やかなので、私の書いたあらすじみたくはなってないけど
年若い子をお姉さん的色香で誘いつつペットみたく言い捨てたり、
健やかに育ってるけど年頃なのかどうなのか、雨が怖いとか言ってる中学生に
声をかけてみたりと、読んでてこのキャラは相等にねじまがってるなと思った。

そんな風にいけ好かないキャラの雪枝ではあるんだけど
ちょっとギクリとするシーンもあったり。
自分の生い立ちをひどく可愛そうに思っていて、こんな風に生きてきた私が
このことをタネにしてのし上がっていったっていいじゃない?とか思ってる辺り。
相等に痛い。けど分からなくもない。
そこで共感できてしまう私もアホだなーとか思った。
一番年齢的に大人の雪枝が一番子供と言うか、もう駄々っ子みたいで
何だか苛立たしいやら哀しいやら。

雨を怖がっていた夕陽くんが、まだ中学生のくせに人を思いやれるし良いキャラだったので
良い加減で強弱ついてた。

 

赤朽葉家の伝説/桜庭一樹

2007.12.10


先日発表された「このミステリーがすごい!2008」2位受賞。

なかなかサクッと読めずに3日ちょいかかってやっと読み終えました。
ミステリー本だとは思えない。けど、祝2位です。
まぁ、とにかくスケールのでっかい本でした。


地方の製鉄業で財を成した旧家の女系3代、それぞれの時代の
生き様をカラフルに描いた作品。
孫娘のわたしによって語られる 祖母・母・わたしの3章構成。

第一章、祖母の時代は強烈鮮烈。
日本昔ばなしで描かれたらピッタリじゃないかと思えるような
大胆でユーモアのある赤朽葉家を壇上にしたかのような村の様子が楽しい。
まさに、<だんだんの世界>
そして未来を視る事が出来てしまう<千里眼奥様>
言葉のゴロが良すぎる。

関係ないけど1章ラストでジョン・レノンのイマジンの歌詞が挿入されている。
私はそこで突然泣いた。何故だかスルッと涙が出た。
兄の影響で中学生の頃にビートルズは聴いていたけど
歌詞覚える程好きだったのはヘルプだったし、
ジョンの歌ではWOMANに一時はまった位で特にイマジンに
何の感慨も無かったはずなんだけど。
そして本当に私だけのすごい偶然に気付いたのだ。
丁度その1章を読んでたのが12月8日だったと翌日に気付いたのだ。感動した。アホすぎるが。
youtubeでイマジン色々バージョン聴いて楽しい位に泣いた。

話を戻そう。
現代にさかのぼってくるに連れて、お話のほうも赤朽葉家と日本社会が力を失ってきたように平凡で、特に語るエピソードもないといった具合になってくる。
3章で初めてミステリーじみてきたり、突然ビューティフルワールドとか言い出してきたり、ちょっと無理やりっぽい展開だなと思ったのが正直な所。そのままサラっと終わる。
何を作者は一番書きたかったのかな?と思った。

一つは祖母の口から語られなかった故に読者にもストレートには伝わる事の無かった祖母の恋だろう。
でも、それだけ?
せかいは、そう、すこしでも美しくなければ。

そして、そうだ。イマジンを思い出した。
あー、漠然としている。でも想像したいと思ったよ。
赤朽葉瞳子と同じ目線で、謎めいた、ビューティフルワールドを。

 

最近見た邦画

2007.12.08

旧作ビデオ50円なので見たかったの見まくるゼ


原作はかなり昔に読了済。
お弁当製造工場の普通の主婦とバラバラ殺人ってのだけは
頭にこびりついてたけど内容全然覚えていない。
ただ、この映画化は全然ダメだと思った。

大森南朋が見たかったのもあって借りたんだけど
登場は最初の少し。ボカシ入りの裸体でバラバラにされる役。
原作覚えてないクセに言えるセリフじゃないけど
久々に原作に失礼な映画を見た。


最近読んだ原作が面白かったので矢田亜希子とか伊藤何とかとか
どっちかと言うと嫌いなんだけど役柄に合って見えた。
おっかさん役はイメージとしてもっとドッシリした人かな?と
思ってたけど桃井かおりピッタリでした。


宮崎あおい見たさで。原作は漫画なのだろうか。
キャストは良かった。皆好き。
ストーリー的には幼い頃のトラウマ?を抱えたARATAが
宙ぶらりんな状態のままだったので良く分からず。
綺麗で頭の良さそうなお姉ちゃんに複雑な心境の宮崎あおい演じる
妹は良かった。
カテゴリ: [映画]邦画

 

【新釈】走れメロス/森見登美彦

2007.12.07


めちゃくちゃ名前をよく見る作家さんで気になってたのでチョイス。
山月記(中島敦)や走れメロス(太宰治)などの文豪の作品を
現代風にアレンジした作品。

私が知ってるのは、たぶん教科書で習っただろう山月記と走れメロスだけだったんだけど
収録されている5編の作品が全て京都が舞台で登場人物も
リンクされていてそこがすごく面白かったし良かった。
個別の5作品だとしたら原作の古典を知らない私には
ちょっと読むのが辛かったかも。

初めて森見さんの作品を読んだけど…こういう文体の方なのかな?
ちょっとヤバイなー。苦手かも。
すごく面白いしうまいと思うんだけど、私は読書に面白さを
あまり求めていないのだ。
たぶん「袋小路の男」以外の絲山作品がいいと思えないのも
そこら辺が関係しているんだと思われ。
町田康とかと同じ匂いがする。
あまりにも文学してて難易度高いんだよね。

 

さまよう刃/東野圭吾

2007.12.05


父親が、一人娘をレイプし殺してしまった少年達に復讐するお話。

どんなに凶悪な犯罪を犯しても少年法という法律で守られてしまう事実。
それなら無残に殺されてしまった被害者やその家族の気持ちは
一体どこへおさめれば良いのか。

内容が重い割に、淡々と書かれているのでスラスラと読めてしまう。
どう転がっても父親にとっての良いエンドはない。
復讐を成し遂げられればより刑は重くなるだろうし、
先に少年が警察に捕まってしまえば父親の気持ちはどうなるのか。
東野圭吾がこのラストをどうまとめてくるのか、と言う事だけを
考えながら読んでいたと思う。

後味が悪かったり、妙に余韻を残すラストをいつも書いてるという
印象のある東野作品だが、今回は違った。
しかし、エンターテイメント性に走らなかったあのラストを
受け入れようと思った。

何だか考えるのがイヤになるほどのお話だった。

 

沖で待つ/絲山秋子

2007.12.03


第134回芥川賞受賞

絲山さんの本は頁数の少ないものが多いけど、これまた!
100頁ちょいです。しかも2編収録。
以前も一度借りた事あったんだけど、その時は読めずに返却した本。
たった100頁を読めなかったんだな。(本が読めない時期だった)

絲山さんって作家が分からなさすぎ。
私の好んで読む作家さんは、内容がどうであれ根底に同じカラーが
あるのが何となく分かるんだけど、それがない。
頁数が少ない!って事だけは確かか…。
そんだけ作風を変えてこれるってのが本当すごいと思う。
くっつきそうでくっつかない微妙な関係、とか
文体の面白さ、ノリというか毒吐きの元気さは感じてきたかも。

 

エバーグリーン/豊島ミホ

2007.12.02


初作家さん。
あー、読んでてずーっと胸がジクジクしてました。
切ない、に近い感覚。でもキュンッじゃなくジクジクって感じ。
ちょっと痛い。

中学3年。
クラスでは特に目立つわけでもないけどちょっと俺は皆と違うんだぜと思ってるような
ミュージシャン志望の男の子シンと、
恋というよりかはシン君みたいになりたいと強い憧れを抱いているアヤコのお話。
卒業式の帰り、二人は約束をする。お互い夢を叶えて10年後、ここで。と。

このお話の女の子が少女漫画家になるからって事も頭にあるからだろうけど
小説でありながら、少女漫画を読んでる感覚だった。

ずっと泣きたい気持ちに戸惑いながら、たまにジンワリ泣いて鼻水たらしながら読んだ。
まだ人生なんて全然分かってなくて友達や好きな人だけが世界の全てで
暗くて先の見えない未来などないと思っていたあの頃。
そして、現実はそんなに甘くなかったのを身を持って知る。
挫折を味わい実際に恋愛を通して大人になって思い出すあのキラキラした時間、記憶。
そんなお話。

これは今まさに15歳、中学生が読んで感じる気持ちより
そんな時代を思い出して読める年齢の人に、より深く深く効くだろう。

 

明日の記憶/荻原浩

2007.12.01


第18回山本周五郎賞

若年性アルツハイマーに罹ってしまった49歳のお話。
映画は未見ですが、主人公に渡辺謙、その妻に樋口可南子がピッタリだと
思いながら読んでいました。
つらいつらい本でした。こんな思いを味わうために本って読むかな?って思う位に。
フィクションではあるけど実際に誰にでも起こりうる話であり、今現在もこの病気と
戦っている方、ご家族がいるでしょうから…。
うちも祖母がアルツハイマーも患っていたので人事ではなく少しは分かりはするのだけど
やはり、年齢が…。
仕事も現役で頑張っていて子供もこれから結婚し孫も産まれてくるだろう、と言う時に
なぜ自分が?と思わずにはいられなかった事だろう。
何より怖いのは自分で自分が失われていくのが分かる所だ。
それでもまだ大丈夫だ、とスーツやコートのポケットに忍ばせたメモが膨らんでいる様、
アルツハイマーに効くと知ると藁にでもすがるようにドッサリと買ってきて食卓に出す
玄米やお茶のたぐい、妻の想い。

忘れていく毎日を自分を記録しようと始めた備忘録。読み手にも分かるその主人公の
失われていく過程。
これは、「アルジャーノンに花束を」や東野圭吾「変身」の手法で描かれているが
怖さが違う。リアルさがあるからだ。

物語の前半でもうすでに最悪のシナリオが私の頭の中で作られており、その他にも
物事を忘れてしまう主人公につけこむような人の悪意もあり本当に読んでいて
苦しいものだった。
ラストに向けて現実なのかどうなのか桃源郷のような話になっていき、優しく美しい感じで
最後は締めくくられたものの、これからが家族を含めて戦いの日々となる事だろうを
思うと何ともいえないフェイドアウト感を感じた。

近いうちに映画も見てみよう。

 

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