ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

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フルタイムライフ/柴崎友香

2007.11.30


5月から翌2月までの10ヶ月間、変わる季節を通して描かれる新入社員のお話。
柴崎さんの本は2冊目だけど、これまた本当に特に何かがあるわけでもない
日常のお話だった。
どうも柴崎さんの本は、逆にそうゆうユルさが良いみたいで そのツボにはまって
みたいと思って読んでるんだけど、ちょっとはまれないかもしれない。
「また会う日まで」の時も思ったけど、映画「きょうのできごと」のあの伊藤歩が
まさに登場人物で出てきそうなマッタリ感がある。

私もOLやってた時期があったからシュレッダーに感動したり簡単なパソコン操作を
覚えたり、電話応対に緊張しまくったり、そんな当時を思い出しながら読んだ。
まぁ、私は労働意欲がかなり低いので正社員で働いてたのなんて数年なわけなのだが。

春先だけに区別のつくあの真新しい様子のスーツに身を包んだフレッシュマンさん。
実体験を思い出しつつのんびりと読み終えた。
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クロスファイア/宮部みゆき

2007.11.27

 
読後感に酔っています。
映画化もされているし、以前本読みの親友にも薦められてはいたんだけど
これ超能力が出てくるお話なのです。
ミステリーの定義みたいなのって分からないけど、超能力で殺人→法で裁けるのか?
とか考えると、たとえ本の中の話でもどうなのかなー?と思っていて今まで
読まずにきたのです。

んー。
すごいです。
毎度のことながら登場人物のキャラ性が魅力的だし、張られた伏線が一つになっていく所、
犯人が浮かんでくる過程、近づいていく様が面白すぎる。
自分を「武器」だとして生きている青木淳子が悪に嫌悪を抱きながらも
自分のやってる事は正しいのか?とふと立ち止まる所、
回りに危害を与えないためにもひっそりと人を避けて生きてきた孤独な魂、
同じ能力を持っている男性に出会い、身を持って知った愛しいという気持ち。

青木淳子は可愛そうな人であったと思うし何ともいえない感情を持った。
が、私が手放しで好きだった登場人物がいる。牧原刑事。
私がおっかさんだったら彼を誇りに思うだろう。

性犯罪やストーカーにあい復讐に生きる人たちのお話でもある。
その中で牧原刑事が最後まで貫いた行動は本当にすごいと思う。
彼が少しでも自分を許す事が出来ればいいなと思った。
----------------------
映画「模倣犯」ほどはひどくなさそうなので映画「クロスファイア」借りてきた。
原作の余韻をまだ壊したくないので ちょっと寝かせておきます。

 

ただ、君を愛してる

2007.11.27


やっとこ見終えた><
最初の2~30分だけ見てもう2ヶ月近く放置してました。
恋愛ものっぽいし見る気なかったんだけど
宮崎あおいは大好きだし、リアルタイムからは随分遅れて見たのだめで玉木宏が
やっぱりかっこいいと思い知らされてたので、まぁ見た目重視で見るか…と思ってた作品。
里中静流と言う名前の響きやカメラで「恋愛寫眞」と関係しているとは思ってたんだけど
その後のお話、とか言うのじゃなかったんですね。コラボ?良く分からん。
そんなの作るほど魅力的な作品だったんだろうか?

玉木宏におどおどした青年の役をやらせないでほしい…。
「変身」の時もそうだったけど見ててすごくイライラした。
素があんなに大きな目をより一層見開いて口ぽかーんとか開けて
驚いてる表情とかされると、もう本当に力が抜けます。
長い手足をノタノタさせて歩いてるとそれが演技だと分かってても
シャキッとしろー!と怒鳴りたくなります。

文句ばっか書いてるけどラストでは泣いたんですけどね。
病気のせいで成長しないように生きてきた静流。
色んな事を諦めて生きてきたのが伺えます。
耳年増のマセガキみたいな静流も可愛かった。
カテゴリ: [映画]邦画

 

袋小路の男/絲山秋子

2007.11.25


絲山さんの本はこれで3冊目かな?
何かどれも違った色の本で引き出しの多い作家さんだなー、と思った。
この作品でやっと絲山さんこれからも読んでいきたい!と心から思えたかも。

指一本触れないまま、「あなた」を想い続けた12年間。(帯より)

私が袋小路に住む男であるあなたへの想いで綴られる表題作「袋小路の男」。
名前も覚えてくれない、約束はすっぽかす、口が悪い。そんなあなた。
近づくと離れ、離れると近づいてくる。二人の距離は最後の一線を越えない。
私がやけになって浮気をしても、セックスしちゃえば諦めれるかもと思ってみても
あなたがそれをヒラリとかわす。
出合って12年、もうわたしはあなたを袋小路に追い詰めたりはしない。
短いお話だけどかなり良い作品だと思った。
私の中で「袋小路の男」は素敵な余韻で完結していた。

が、短編3つと思っていたのが2編からなる連作だったのだ。
勝手に完結させてしまっていたが為に、私の想像図を壊さないでくれーとか思った。

2編目では袋小路の男から見た私、日向子への想いも描かれていく。
日向子視点では分からなかった彼なりの日向子への想い。
最初とはイメージが違いとても繊細な人なのだ。
二人の微妙な距離感、振り返ると遥かに続く二人の過ごしてきた歴史。
袋小路から受ける閉塞感やシンと静まった感じ。
素敵な作品です。

3編目は独立した短編作品。
表題作が素晴らしいので、印象が薄くなってしまうのでは?と心配してしまう程に
こちらもまた素敵な作品だった。

 

ひとかげ/よしもとばなな

2007.11.24


1993年「とかげ」の著者本人によるリメイク版。

「ひとかげ」と言うタイトル、そして原ますみさんの絵。
素敵な名前の新作本だなー、と思っていたら「とかげ」のリメイクと知り
驚いたのを覚えている。
まぁ、リメイクなら読まないでいいや…とずっと思っていたんだけど
図書館で実際にこの本を見てしまったら、やっぱりその装丁が素敵すぎて
借りてしまった。

最初気づかなかったんだけど、後ろに「とかげ」も収録されている。
途中までリメイクのほうから読んでいたんだけど
慌てて「とかげ」を先に読む事にした。

「とかげ」にも「ひとかげ」にも、良さがある。
言葉を厳選してヒリヒリと語られる「とかげ」も良いし、
母親の言葉や仕事に対する姿勢、人への想いを丁寧に語る「ひとかげ」もまた良い。
しかし、たった、たった一文字付け加えただけのこのタイトル。
すごいなー。人影であり、とかげを内包している優しさみたいなのが感じられるし
彼女が息をのむように発する“ひ”でもあるだろう。

 

アカルイミライ

2007.11.24


黒澤清監督作品。
「LOFT」は兄が借りてきてたので見た事あるんだけど、
黒澤清監督のってホラーなのかな?と思っているので見る気がしない。

この作品はホラーじゃなさそうだし、以前から気になってたもの。
んー。良かった。DVDで借りればよかった。
何がアカルイミライなんだろう?って感じで全然分からなかったんだけど
色味を押さえた映像や、それによって引き立つ光るもの、
毒をもつアカクラゲと個性のない若者たちの対比。
藤竜也がかっこ良いし情けないし優しい。
めずらしく2回見た(日にちはあけたけど)
カテゴリ: [映画]邦画

 

容疑者Xの献身/東野圭吾

2007.11.23


予約されてる本がご用意できました、の図書館からの電話に
速攻で受け取りに行きました。すごい読みたかったんだ><
一気に読んだ。
途中、え!!? んんー??!みたいな奇声を2度程発しましたね。
トリックが分かりそうで分からず、怪しい伏線がどう絡んでくるか的な所で
うなったまでです。

なんでしょうか、期待しすぎていたからでしょうか、東野他作品のほうが
よっぽど深く感じたなーと言う感想です。
読みやすかったので一気に読んだけど、話の展開が気になって読むと言うよりは
“まだ感動はこない、でも最後にきっとガツーンと来る!”と信じていたから
ページを捲る手を止めなかったまでだ。

今まで何冊か読んできた東野作品に感じた信じられない位の他者を守る行動や想い、
容疑者Xのそれは確かに今までで一番ありえない、そんな事 ただの人間が
出来るとは到底思えないものだとは思う。
思うんだけど、素直にそれを“愛情”だとは思えないんだよな。どうしてかな。
やっぱり私が捻くれてるからなんだろうけど。
長編作品では100%ラストで泣いてしまうんだけど、今回は涙一粒出ず。にじみもせず。
ガリレオシリーズの意味あまり感じないなー、と思いながら読んでいたものの
ラストにむけての湯川教授の苦悩のほうがインパクトあった。
映画化にむけてはまだ石神の配役はされてないようだけど…誰になるんだろう。
他キャストがドラマの人そのまま使うんなら、石神役に相当の演技派持ってこないと
厳しいと思うな。

 

ターミナル

2007.11.19


面白い設定で映画作るなー、と思ったら実話を素にしてるみたい。
監督スピルバーグにキャストも豪華、セットだったと見終わってから知って
驚いた空港。
トム・ハンクスは見た目が好きじゃないなーっていつも思うんだけど
演技がすごいから結局飽きずに見れちゃう。
しかし、本当セットとは絶対思えない空港がすごい。
ハートフルな映画=人間を見せるってイメージだから
まさか空港がセットだったなんて思ってもみなかった。

トム・ハンクスの役柄がとても魅力的だった。
好きなシーンは、キャサリン・ゼタ・ジョーンズが結局は「待つ」事を選び
トムに別れを告げる所。
この映画は「待つ」が一つのテーマだと思うけどトムのそれより
ずっと深いものを感じた。
“運命”だと言ってのけたジョーンズに涙とため息が出た。
そうやって恋愛が成就しなかったり、うまく助ける事が
出来たと思ったヤギの薬と思わせたものが没収されていたり
清掃のおじさんがトムを行かせる為にする行動とか
大団円な話ではないけど良い映画だった。
カテゴリ: [映画]海外

 

孤虫症/真梨幸子

2007.11.18


第32回メフィスト賞受賞。初作家さん。
装丁の美しさと、その聞いた事のないタイトルに興味が出てチョイス。
安易に孤独な人達がかかる心の病的なお話かな、と思ってたんだけど
楽しいくらいに想像を裏切ってくれました。

面白かったです。
面白かった、と言うかのけぞるようなストーリー。
序盤はねちっこい官能小説風なのが、語り手が変わるとそれまで想像していた
人物像が嘘のように崩れていき、バタバタと人が奇病で死んでいくし
グロい描写が続くんだけど、ページが進むごとに一番グロイのは人間の嫉妬心だー
って再度気付かされる。

話が思った以上に過去からの因縁のある作りで人間の付き合いも複雑。
ちょっと面白くさせすぎようとしてしまったせいかどうなのか
ラストに向けてのまとめ感が悪く感じはしたけど、後々気付くストーリーの構成とか
文章とか面白いです。

 

ラベルのない缶詰をめぐる冒険/アレックス・シアラー

2007.11.18


可愛らしい装丁と、ん?村上春樹チックなタイトルつけられてるねと思いチョイス。
内容はまぁ確かに気持ち悪かったり、次どうなっちゃんだろー的なドキドキもあり、
子供達の勇気ある冒険みたいな話で読みやすくサラッと読めます。

さて、ハリーポッター1巻を読んで、“なんだ?なんでこれが世界的に大ベストセラー?
しかもだよ。大人までもが!”と首をひねりまくった子供の心を失くした私ですので
この本も良くも悪くもなく…でした。児童書コーナーに置いたほうがいいと思うなー。

 

少女には向かない職業/桜庭一樹

2007.11.17


初作家さん。
冒頭から面白くて一気に読んでしまった。
最近やっとマクドナルドが出来たような島の中学生の少女が主人公。

中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。
夏休みにひとり。それと、冬休みにもうひとり。


学校ではおどけものなのに、家、特に母親の前では顔色ばかり窺ってしまう所。
アル中で怪物としか思えない義父。
女の子同士ならではの束縛だったり潔癖だったりする難しい友達関係。
少女の現実と殺人の過程のありえなさ加減がすごかった。

各章のタイトルがまた!面白い。
一章 用意するものはすりこぎと菜種油です、と静香は言った。
三章 用意するものは冷凍マグロと噂好きのおばさんです、と静香は言った。
などなど。
ライトノベル出身作家さん?ならではの言い回しだなーと思った。
内容が殺人なのにどちらかと言うと平坦に書かれてるのも面白い。
ラストどうなるのかと思っていたけど読後にまたプロローグを読むと
主人公が、殺人=職業とか思ってる思考回路がやっぱりリアルさが無くて
面白かった。

 

また会う日まで/柴崎友香

2007.11.16


初作家さん。
好きないくつかの読書系ブログでのレビューからすると
自分にあってそうかなーと思ってた作家さん。

高校時代にお互い気にかけていただろう人に会いにいく物語。
恋にさえならなかった。だけど相手もあの時の記憶を覚えているだろうか、と。
写真を撮る事が好きな彼女の、何ということは無い風景をパチリと切り取っていくような
文章で語られるのが印象的。
いくらでも盛り上げれるような話なのに、読み手と恐らく彼女の気持ちだって
サラリとかわすかのように劇的な変化はなく物語は終わった。
読む前は“また会う日まで”なんて、ありきたりなタイトルだなーと思っていたのに
読後はじめて、あーやられた><と思った。

誰にも同じような経験はあるだろうけど、私にも中学時代に恋にまでいくのが
怖かったけどお互い気にかけていた人がいた。
10代の終わりに会いにいった。信じられない行動力だった。
会う前日に当時付き合っていた人と別れてまで会いにいった。
当時の話をして、あーやっぱり見ていてくれたんだなと分かったけど
彼には大事な彼女がいた。今日会う事も知ってるよーと軽く言われた。
だからこの本を深みにはまらずに読もう、と努めていたように思う。
色々似ていたから。

また会う日まで。
会いたい、とは思わない。もどかしいけどあの頃の自分を好きだったから
たまに夢のように思い出したりするのだけど。




 

エスケイプ/アブセント 絲山秋子

2007.11.15


たぶん好きなタイプの作家さんじゃないとは思うんだけど
絲山さんの本は頁数が少ないものが多いので何となく借りてしまう><

学生運動、政治活動…その他さっぱり分からない時代の話が入るので
ちょっと意味ググりながら読んじゃったよ。
エスケイプとアブセントで双子それぞれのお話になっている。
エスケイプのほうはエセ神父とか出てきてそのキャラが面白かった。
二人は近いような遠いような場所にいるんだけど、時間と場所を越えて
見てるものが重なっている時があって良いラストだった。

 

長い長い殺人/宮部みゆき

2007.11.14


ドラマW(WOWOWドラマ)で放送されたと言う事でチョイスしてみました。
宮部みゆき読むのは、たぶん「模倣犯」以来??
ちょっと変わった趣向のお話です。
語り手が人間じゃない。
著者の「パーフェクト・ブルー」なんかもそうだったから
よくそんなの思いつくもんだし、使い方がうまいなーと関心してみたり。
犯人の動機とかがイマイチで後半にかけて面白くなくなってたのはアレだったかな。

宮部作品、映像化では「模倣犯」「理由」見てるだんけど
「模倣犯」においてはあまりのダメダメさに最後まで見れなかったんだよなー。
俳優としての中居正広は大好きだっただけにあの脚本は本当に戴けなかった。

WOWOW系ドラマは今見たいののオンパレードです。

 

空色ヒッチハイカー/橋本紡

2007.11.14


「ひかりをすくう」や「流れ星が消えないうちに」のような心もとなさは無く
冒頭から、なんだかんだあるけどきっと大丈夫だろうと思わせるようなお話だった。

ロードストーリーだったので先日読んだ「逃亡くそたわけ」と重ならないでもなかったかな。
いい感じで青春してたと思う。
下らないものに人生をかけて、大人ぶってはみても欲望には正直で可愛らしいお話だった。
作中で語られる映画「ファンダンゴ」気になるなー。

 

分身/東野圭吾

2007.11.12


「変身」「宿命」を読んでいた時を思い起こさせる未来的?最先端的?医療系のお話。
実際にこの作品を執筆された年代よりは遥かに、今何処かで行われているのかも?と
思われるような そんな作品です。
東京と北海道で生まれ育った二人の女子大生、それぞれの探る過去が
交差された地で探られていくプロット、
全く接点のなかったどちらも親に似ていないと思って育った二人。愛されているのかと疑問に思った日々。
進化しつづける医療に東野作品はSFでもミステリーでもなくなっているのかも
しれないが、そんな難しい事を知りたいとは思わない私には
母性と云うものや、何がしかの時間を過ごした愛情みたいなものの少しでも
残っていたのかな?と思える読後感がよかった。

 

予知夢/東野圭吾

2007.11.11


予約待ちだった「予知夢」読了。
「探偵ガリレオ」とは雰囲気がちょっと違ったので驚いた。
文系クラスだった私には断然こっちのほうが好きだなー。
物理学者湯川の必要が無いのでは?と思うほどのオカルトチックな内容のものが多く、
罪を犯す人の心模様に何ともいえない余韻が残った。
今回のドラマ化にあたっては先にドラマ見ちゃったほうがまだドラマ自体は楽しめるかな?と思って
見てるんだけど、予知夢パートは原作先のほうが良かったかも。

明日放送となる“絞殺る”(原作では予知夢4話目)が特に良いと思ったので
明日が楽しみ。しかも大後 寿々花だし。

 

雪沼とその周辺/堀江敏幸

2007.11.10


初作家さん。アマゾンのレビューなどで絶賛されていたので借りてみました。

架空の町と思われる雪沼とその周辺を舞台にした短編連作集。
と言っても、本当にちょっとずつしかリンクしてないのでどのお話から
読んでも大丈夫な気がする。

普段、どちらかと言うと娯楽性の高い本ばかり読んでいるので
何とも文学的で密度の高い文章表現に慣れていくまで
少々てこずりました。
2007年大学入試センター試験で出題された「送り火」の辺りからは
何とかお話の中に入っていけた感じだったかな。
ちょっと私には難しかったかな。
もっと年齢を重ねて登場人物たちと同じくらいになった頃にまた読んでみたいなぁと
思ったり。

 

猫泥棒と木曜日のキッチン/橋本紡

2007.11.08


橋本さんの本はこれで3冊目。
まだ3冊目だけど…、橋本さんの本を読む度に膨れてきた思いがある。
わたし、この人の本大好きだ。
ちょっと叫びたい位にそう思った。

これは、親が子を捨てる物語です。そしてまた、子が親を捨てる
物語でもあります。そのまま書けば暗くなってしまう話ですが、常に光を見つめながら
書いていました。(あとがきより抜粋)


ある日突然何も言わずに母親に家出された17歳のみずきと異父兄弟の5歳のコウちゃん。
うちの母親は恋に生きていて私達を何度もこれからも捨てるのだ、と達観している。
どちらが大人なのか?と思うほどに。

読んでいて映画「誰も知らない」をまず思い浮かべた。
結果的に言ってしまうと著者は「誰も知らない」が話題になった事を知っていたようだ。
あとがきに書かれていたので、まさにその題名を挙げていてくれた事に尚更
好感が持てたほどだった。
子供を捨てる、自分の生きたいように生きる親、恋愛に走る親、残された子供達は?
テーマは近い。
でも、重さが全く違った。
私はこの本を読んでいてとても気持ちの良い時間を過ごせた。
でもそう感じてしまうのは何か間違ってるのかな?とも思いながら読んでいた。
金銭的な面や兄弟の人数などからいって、「誰も知らない」と比べる事自体が意味ない
とは思うのだけど。

橋本紡。読みやすくて難しくなくて心にズシンとくるものをズシンとさせたままで
でも綺麗な言葉で紡いでいく作家さん。とても気持ちの良い時間をくれます。

 

見えない誰かと/瀬尾まいこ

2007.11.06


瀬尾さんのエッセイ集。
エッセイ読むのなんていつぶりだろー。
と言っても、エッセイで読むのは吉本ばななくらいだな。
瀬尾さんの本はかなりお気にいりだから
きっとエッセイもいいと思うな~、と思って借りてみて大正解。

私の親友にも大学卒業して講師をしていた子がいるから(私立英語講師。結婚して退職)、若い先生と学生って年齢が近いだけに大変でもあるだろうけど何かいいよね。

エッセイの中には「図書館の神様」の素になったと思われる話なんかも
あって、読んでてすごく楽しかった。

人見知りだったと本人が書くこのエッセイには素敵な人や出会いや
繫がりがいっぱいあってじんわりと泣けてしまう程だった。
そしてそれは強運の持ち主だからなんかじゃなく、勿論大変な事も
いっぱいあって、ちゃんと努力している姿勢も感じられて
あ~、何かちょっとでも私も見習わなくては、見習いたい、と思った。

 

逃亡くそたわけ/ 絲山秋子

2007.11.06


初作家さん。
立ち読みしたダ・ヴィンチで映画化されてる事を知ってビックリ。
九州が舞台の物語なので、九州ではもう先行上映されてるのかな。


精神病院から躁病のあたし、花ちゃんが気弱な欝病のあだ名なごやんを
道連れに逃げて逃げて逃げまくるお話。
九州地方に詳しかったらもっと面白く読めたかも。
方言や九州のパワー?みたいなのが全然馴染みのない私にも
感じられたのは良かったです。
分からないなりにも「EUREKA」でこんな場所があるなんて!!と思った
阿蘇の大観峰なんかがストーリーに出てきたし。

クスリの心配しながらも随分とドタバタとにぎやかなストーリーだった。
南に逃げるってのが良かったと思う。本能かな。

どちらかと言うと淡々とした本作よりは映画で見るほうが
より面白いものになってそう。

 

ぜつぼう/本谷有希子

2007.11.04


本谷さんの本はこれで2冊目。
確か以前は「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」しか図書館になかったから
誰かがリクエストしたのかなぁ。
読めて嬉しい。

「腑抜けども~」はかなり細かくねちっこい描写が多かったと
記憶してるんだけど、これは随分と読みやすかった。
絶望ではなく、ぜつぼう、にした辺りの主人公の描かれ方が
面白かった。

 

重力ピエロ/伊坂幸太郎

2007.11.03


初作家さんです。

放火、レイプ、殺人…、と重い話ではあるんだけど
読みくちはクール。
登場人物が皆、素敵すぎる。
特に父親。
本のかなりの部分を占めている兄弟の会話も良い。
仲良しで、しかも頭の回転の速い者同士がわざと話の軸を
ずらしていくような そんな楽しさがあった。
映画化するのかな?



 

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