ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

スポンサーサイト

--.--.--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ: スポンサー広告

 

サウスポイント/よしもとばなな

2009.01.20


久しぶりのばななさん作品。
「ハチ公の最後の恋人」と続いている作品、らしい…。
すごく情けないやら悲しいやら、全くもって一ミリたりとも内容を思い出せません。
グローバルかつスピリチュアルな話が多くなってきてからと言うもの
何かこの登場人物は他の作品とかぶってるの?と思うほどで…。

それでも、私の中でこれぞばななさん!と思える描写がやはりこの作品にもあって、
(とても大好きな人を、そう感じている自分ごと、周りの景色、
目に映る端っこの景色まで美しいままで忘れずにいたいと祈るような描写)
良いなー、と思った。
スポンサーサイト

 

イルカ/よしもとばなな

2008.02.06


海、命、新しくきて周りを光輝せるもの。

主人公は独身の女性作家。
ばななさん御自身の経験から来るインスピレーションで書かれたのでは?
と思うような物語です。

序盤がかなり良かったです。
妹との場面は私の好きなばななさんをとても感じて
シンとした幸福感をえました。

一人でいる事を特に淋しいとも思わないし、結婚出産の願望もない。
そんな主人公が世間的にはちょっとややこしい恋愛をして
子供を産む物語。

すごく分かると思える反面、そんな状況で産めるか??と思ったのも事実。
 
主人公の、多くを求めず人によりかからずに生きようとしてる様が
ちょっと物分りのいい女風で好きになれなかった。
好きなものでも場所でも、いつもある点を過ぎるとそれ以上踏み込むのが
怖くなって、失うのが怖くなって、だから自分から逃げる。
そうゆうのはすごく分かるけど、ナルシストにも思えた。
自分もそうゆう所がかなりあるので尚更そう感じたかも。

だから、帯の言葉はとても胸に響いた。

 

まぼろしハワイ/よしもとばなな

2008.01.12



家族運というものがあるならば、その運からかなり見放されてしまったような
幼少期を過ごした3編の短編集。
特に表題作の「まぼろしハワイ」と「姉さんと僕」は悲しすぎる事実だ。
大人になった今でも事あるごとに思い出してしまう、
どうしようもなく淋しい気持ち。
大事な人を失ってしまって冷たい所に一人置いていかれて
しまったような感覚。
そしてそんな過去を何度も反芻してしまう自分。

どの短編にも少しづつとても共感できてしまう所があった。

最近読んだばななさん作品のあとがきで少し引っかかりを感じている。
「デッドエンドの想い出」では自分の作品をベタ褒めし、
この「まぼろしハワイ」のあとがきでも“これだけ書くのに5年かかった。
入魂の作品”と書いてある。
リメイクの「ひとかげ」では読者の吉本ばなな作品とよしもとばなな作品の
受け止め方の事を書いてみたり…。
ただ、ばななさんの書こうとしている世界がいつも好きだから
変に自分を肯定したりはしてほしくないな、と思った。

最後に収められている「銀の月の下で」では小樽が出てくる。
幼い頃に母親と母の恋人と旅行で訪れた小樽。
雨と雪のまじったようなものが常に降っていている灰色の空。
そして灰色の海。
遠く知らない土地で一人泣くしかなかった自分。
そんなもう一生消えないと思った記憶が不思議な縁で変わる。
彼女は小樽を好きまではいかなくともイヤな思いのよみがえる土地とは
思わなくなったのだろう。
私にもどうしようもなく淋しい映像がある。
その想いをいつか違う時にフッと感じてしまう人がいたりするのだろうか。
そんな風に考えると少し面白い気持ちになる。反芻しているだけだと思う。
いつか私も自分を少し受け入れてこの小樽ごと好きになれる日がきたら素敵だ。

 

デッドエンドの思い出/よしもとばなな

2007.12.25



よしもとばななが妊娠中に書いた本であり
さらに著者自らが、表題作のデッドエンドの思い出を
自分の作品の中で一番好き、とあとがきで語っている。

5篇の短編集。
私はよしもとばななの書く本が好きだ。
これはもうどうしようもなく変えられない事実みたいなもので
それでも、あまりに精神世界の話にいっちゃってて
よく分からないものや、他の読者の方と同じように良かったと思えない
作品もある。それでも、やっぱり好き。

これだけ前置きを書いたって事は、要するにダメだった、のだ。
今の私にとって、そこまで好きな作品とはならなかった。

著者が自分で好きだと書いちゃう程、思いいれのあるだろう
デッドエンドの思い出は2回読んだ。
2回目は、丁寧に、端っこに映る映像までも思い浮かべるように。
彼女の気持ちになるように。
でもダメだった。残念。

どの短編も好きです。ただ、わー今までのよしもとばななの作品より
断然イイ!ってのじゃないだけ。
切なくて、過去の自分を抱きしめてあげていくようなストーリー達に
良い時間を貰いました。

「幽霊の家」と「あったかくなんかない」が特にお気に入り。

 

ひとかげ/よしもとばなな

2007.11.24


1993年「とかげ」の著者本人によるリメイク版。

「ひとかげ」と言うタイトル、そして原ますみさんの絵。
素敵な名前の新作本だなー、と思っていたら「とかげ」のリメイクと知り
驚いたのを覚えている。
まぁ、リメイクなら読まないでいいや…とずっと思っていたんだけど
図書館で実際にこの本を見てしまったら、やっぱりその装丁が素敵すぎて
借りてしまった。

最初気づかなかったんだけど、後ろに「とかげ」も収録されている。
途中までリメイクのほうから読んでいたんだけど
慌てて「とかげ」を先に読む事にした。

「とかげ」にも「ひとかげ」にも、良さがある。
言葉を厳選してヒリヒリと語られる「とかげ」も良いし、
母親の言葉や仕事に対する姿勢、人への想いを丁寧に語る「ひとかげ」もまた良い。
しかし、たった、たった一文字付け加えただけのこのタイトル。
すごいなー。人影であり、とかげを内包している優しさみたいなのが感じられるし
彼女が息をのむように発する“ひ”でもあるだろう。

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。