ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

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架空の球を追う/森絵都

2009.02.28


短編集でした。

成長する子供の姿にお気楽で楽しい夢を見て心を華やがせてみたり、
長い付き合いの女友達との会合の帰りに、ふっとまだ夢を抱いていた頃の
自分の姿を思い返してみたり、
どこかアンニュイな感じもするマダムの姿に自分を重ねてショッピングしてみたり、
収められているいくつかのお話は、違う人生を、自分を白昼夢のようにほんの
少しだけ思い描いてみたり、自分がその人の立場だったらどうしたろうか?と
言うようなものが多かった気がする。

まるで、本当にこうゆう場面があったのでは?と思うようなものから、
ラストで良い具合に(実際は驚いたのだけど)トーンを下げてくれるものまで、
いろんな人の生きている姿を見れたような、そんな作品だった。
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ラン/森絵都

2008.12.30


すごく良い本でした。私はこの作品好き。

読み始めてすぐに「カラフル」と世界観が似てるなー、と思ったけど、
こちらの作品のほうがずっと感情移入できた。
死者がセカンドステージに進むためにそれぞれの性格が溶け出して
憎しみやなんかも忘れてしまって魂がツルツルになる…、なんて想像が
独創的で、でも何か本当にそうだったら面白いなー、なんて思ってしまった。

主人公だけでなく、周りの登場人物の絡み具合も面白かった。
性格も口も悪いおばさんが言う言葉には、毒も多いけどなかなか
他人には言わない(本当にその人のことを考えているなら言ってあげたい言葉みたいな)
事も含まれていて、こんな人が私の周りにいたらどう違ってきたのかな?
あんて思ってしまった。怖いのには違いないだろうけど。

負の方向に向かって頑張ってしまう、と言う何とも切ないお話。
破滅願望とかそうゆうのじゃないけど、過去の記憶にしがみついて離れたくなくって
大変な努力を重ねていくという矛盾。
私もずっと負な気持ち、ネガティブな気持ちにだってそこからしか生まれない
パワーがあるって思っていた。
ポジティブに生きてくなんて全く考えられないでもいる。
でも、そんな事では自分もどこかから自分を見守ってくれている人も
悲しませてばかりなんだよな。
何かをつかみたいたい、サラサラ読めてしまうけどもっともっと
心を動かしたいと思いながら読んだ。良い作品です。

 

風に舞いあがるビニールシート/森絵都

2008.07.01

2006年
第135回直木賞





読んでみたかった直木賞受賞作品。
色んな意味で驚きながら読んだ。
森絵都さんの本はこの間「カラフル」をまず手始めに、と
読んだばかり。
なので、こうも文体(子供・若者向けと大人向けと区別するのは
アレだけど)が違っていてびっくりしたのだ。
そして、この作品は短篇集だったのだけど個々で見ると
描かれている世界の幅がかなり広く独特。
(連作短編の形の作品を読む事が多かったせいもあるかも)
だから一つ一つの作品が妙にクッキリと独立してる感があった。
だけど物語も後半になるにつれ共通して
根底に流れているものに気付いた。ため息が出た。

世間一般のものさしではなく自分だけの大切なもの、
社会的地位やお金に惑わされない自分だけの価値観。
そして皆、不器用だ。

「鐘の音」は仏像にたずさわる人達のお話で
こんなお話を読むのは初めてだったし、
物語自体も自分の心と向き合う静けさや時の流れを
夢のように感じながら読んだ。

「ジェネレーションX」はこの作品の中で一番短いものだけど
読んでいてとても楽しかったし読後感も爽快。
元気になれる作品っていいなーって久々に素直に思えた。

「風に舞い上がるビニールシート」表題作のこの作品もまた
独特な内容で驚いた。参考文献の量もすごいです。
所々で胸をえぐられるような苦しさにあい、何度か涙した。

この作品で、他の作品も読んでいこう!と思えた。

 

カラフル/森絵都

2008.06.11

1998年






森絵都さん、たぶん初読み作家さんです。
以前は児童向け、若者向けの作品を書いてる方と
いう認識だったのだけど、最近は直木賞受賞作など読んでみたいなと
思う作品が幾つかあります。

なので、森絵都さんといえばカラフル!くらいの勢いで
よくお目にするこの作品を借りてみました。
児童コーナーに置いてあったし、読んでみた感想も
中学生向けかなー?

そういえば私は中学生になって少しづつ一般書架にも足を踏み入れる
ようになったっけな、なんて思い出したり。
逆に今は児童コーナーに入っていくの少し勇気入ります><

「カラフル」は、残念ながら普通、な作品でした。本当残念。
私なら高校生の頃に出会っていたかったような作品でした。
(実際には高校生の頃にはまだ刊行されていないのだけど)
一番どん詰まりの時期だったと思うから。
大人になれば現実的な事で悩みもするけど、適当に逃げ場を
作っていける。
それが、若い時って全部自分の中で消化しなくちゃいけなくて
外に発散できなくて…って感じだったような。
この作品に書かれているそうゆう時の対処の仕方みたいなの、
物事の考え方の転換はホームステイという言葉では
なかったけど、いつの間にか生きているうちに身について
いくような気がする。
聞いててアホらしい説教は右から左へ受け流すー、とか
今のこの体は単なる入れ物、とか。
まー、一瞬ね。そんなんばっかだと上の空な人間に
思われちゃう。

絶対にありえない設定のお話なんだけど、
この抽選にあたったら、自分の周りの人のありがたさを
すまない程に感じてしまうのだろうな。
生きてく力を少し分けてもらえるような、そんな物語でした。

 

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