ぐるぐるする夜に

酔いどれ女の見たり読んだり浸かったり。

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ばかもの/絲山秋子

2009.08.26


すごくすごく良かった。文庫化したら絶対買う。

私は洋楽聞かないので分からないんだけど、絲山さんの作品ってサラッとなのに
のちのちもずっと心に残るような洋楽のフレーズを織り交ぜてるものが多い。
今作では、イエスというバンドの「ラウンドアバウト」という曲の訳。
絲山さんはその歌詞を引用しただけに過ぎないのだろうけど、
(訳仕方は絲山さんご自身かな、とは思った。)
あまりにも物語や登場人物の心模様に深い効果を出していて、感動してしまった。

過去の人間関係に戻るのは逃げかもしれないし甘えかもしれないけど、
それってお互いの底つき状態をさらす事だと思うから、
勇気のいる事だとも思う。
何度も別れてくっついてを繰り返すようなら、それはまたちょっと違うけど。
短い作品なのに、濃い人生を見てしまったような感覚。

なんと内田有紀、成宮寛貴で来春映画化が決まっているよう。
うーん。成宮くんの役どころ、綺麗な彼がどう演じるのか見ものかも。
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ラジ&ピース/絲山秋子

2009.01.10


絲山さんの本が読みたいなーーー!って時々無性に思ってしまう。
満足満足。

ひねくれててネガティブで、そんな主人公。
そうそう!絲山さんのこうゆうのを読みたかったのだ。
読み終わった時、優しい気持ちになれてる自分が分かって気持ちが落ち着く。

 

イッツ・オンリー・トーク/絲山秋子

2008.04.15

2004年






「やわらかい生活」として映画化された表題作の
「イッツ・オンリー・トーク」と「第七障害」の2篇。

先に映画見ちゃってます。
映画見た時に、この作品が 絲山秋子原作だと言う事が
どうも私の頭の中でうまく結びつかなかった。

勃たない都議、鬱のヤクザ、合意の上での痴漢男など
一癖も二癖もあるキャラ達。
原作に結構忠実な部分も残した映画だったんだな。
映画のほうは物事を過大に見せる“嘘”をうまく使って
人のおかしみを描いていたりもしたけど、
あそこら辺は映画のオリジナルかな。
映画はとにかく映像が良かった。保存しとけば良かったぜ。

イッツ・オンリー・トーク
私、英語力がないので“話したいだけ”とかの意味かと思っていた。
その意味してる所が分かる物語のラスト数行は良すぎ!
サラリとしてるのに深くシンとした余韻の残る作品だった。
短い作品だし、私に合ってるので手元に一冊欲しいな。

いとこの祥一は、不思議とトヨエツがそのまま頭に浮かんだ。
映画では、何か似合わない役だなーと思ってたのに。
その代わり、主人公の優子は全く寺島しのぶが浮かばず。
糸山秋子その人が自然と浮かんできたのは面白かった。
主人公優子の男性との接し方、セックスの捉え方は
絲山さん、すごい事書いちゃってるなーと思った。
偏見を恐れずに書けば、精神的にイッてる女性では
特に珍しくない事だと思うのだけどな。
その希薄な人間との接し方は、点と点でそこから
他へは延びてはいかないのだろうし、
その点自体だって、とても脆い。
孤独なのは時にとても淋しいけど、それでも、そうやって
日々を重ねて生きている。
この物語がこれだけ愛おしいと思えるのは
自分の中に、優子の片鱗が見られるからなのだろう。

 

ダーティ・ワーク/絲山秋子

2008.01.05



連作短編と帯に書かれているけど、最初なかなか登場人物にダブリが生じない。
7篇あるうちの丁度真ん中で物語が繋がっている感じをつかむのだ。
さまざまな立場の登場人物がいて、それぞれに思ってる人がいたり
会いたい人がいる。
人のリンクが分かりやすいようには書かれていないものだから
読んでいて頭で何度も整理しなおした。
かかわる人によってイメージが違うのも面白い。
どちらかと言うとそれぞれに鬱屈としたものを感じていたけど
ちょっとした人の繫がりが奇跡のような出会いを起こしたりする。
ラストの光景がとても印象深かった。

 

海の仙人/絲山秋子

2007.12.31



感動、ではないんだけど、心にストンと入ってきて胸のうちでもがいてしまうような作品。
ファンタジーがいるのなら ありがとうと言うだろう。


宝くじで3億円を手にし脱サラして敦賀の海辺で一人暮らす男と、
彼を愛している二人の女、…とファンタジーと言う神様のお話。

登場人物それぞれの人間性の良さをきちんと感じます。

ただ、仙人のように自ら孤独を選んで生きている彼の描写は
他人との微妙な距離の取り方や、保守的な所、でも何処か甘えを感じさせる
点もあって 実際にこんな人いたらすごい面倒そうだわと思え、
彼に好意を抱いている二人の女までも斜めに見てしまいそうになったのは
良くなかった。


と言うか、実際に“残りの人生、仙人のように生きる”と言って
現実にそうしている知人がいるもので…。
その言葉を聞いた時は、どっから仙人なんて言葉を持ってくるんだ?と
思ってたんだけどこの作品を読んで何とも言えなくなったんだよね。


154頁しかないこの作品。
とても不思議な読書の時間となった。
絲山作品。手離しで好きな作品は「袋小路の男」だけだったけど
この「海の仙人」もとても好きな作品です。

 

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